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個人事業主の所得税・住民税はいくら?計算の流れと概算ツールの使い方ガイド

公開日:2026年7月28日 更新日:2026年9月2日 運営:シルギア(Analyzegear, Inc.) 対象ツール:個人事業主の所得税・住民税(概算)

個人事業主やフリーランスにとって、所得税は「よく分からないまま毎年払うもの」になりがちです。ここでは所得税と住民税がどう決まるのかを、会社員の給与所得との違いも交えて整理し、速算表を使った計算を実際の数字でたどったうえで、最後にこのツールでの試算方法にふれます。金額・税率はいずれも令和7年(2025年)分にもとづく目安です。

所得税は「収入→所得→課税所得→税額」の順に決まる

所得税は一気に決まるのではなく、次の4段階を通って計算されます。

  • 収入:売上や給与など、入ってきたお金の総額
  • 所得:収入から必要経費(会社員は給与所得控除)を引いた「もうけ」
  • 課税所得:所得からさらに所得控除を引いた、税率をかける対象
  • 税額:課税所得に税率をかけ、税額控除を引いた最終的な税金

個人事業主の所得は、「売上 − 経費 − 青色申告特別控除(65万・55万・10万・0円)」で求める事業所得です。会社員は勤務先が源泉徴収と年末調整をしますが、事業所得は自分で確定申告して納めます。たとえば売上600万円・経費150万円・青色申告特別控除65万円なら、事業所得は600万 − 150万 − 65万 = 385万円になります。

所得控除と税額控除は「引く場所」が違う

名前が似ていますが、効き方はまったく違います。

  • 所得控除は課税所得を減らす控除です。基礎控除・社会保険料控除・扶養控除・医療費控除など。減った分に税率がかかるので、節税額は「控除額 × 税率」になります。税率20%の人が10万円の所得控除を追加できれば、所得税は2万円減る計算です。
  • 税額控除は計算後の税額そのものを直接減らす控除です。住宅ローン控除や配当控除など。1万円の税額控除は、そのまま1万円の減税になります。

基礎控除は令和7年分から見直され、合計所得金額に応じて95万・88万・68万・63万・58万円と段階的に変わります。このツールは所得の大きさに合わせて自動でこの段階を反映するため、自分で基礎控除を入力する必要はありません。

税率は5%〜45%の「超過累進」

所得税率は課税所得に応じて5・10・20・23・33・40・45%の7段階です。ただし上の段階に入っても、所得の全額が高い税率になるわけではありません。超えた部分にだけ高い税率がかかるのが超過累進で、実際は国税庁の速算表を使い「課税所得 × 税率 − 控除額」で一度に計算します。

  • 195万円以下:5%(控除0円)
  • 195万〜330万円:10%(控除9万7,500円)
  • 330万〜695万円:20%(控除42万7,500円)
  • 695万〜900万円:23%(控除63万6,000円)
  • 900万円超:33〜45%(控除も段階的に増加)

これに復興特別所得税(所得税額の2.1%・令和19年分まで)が上乗せされ、別に課税所得の約10%+均等割(標準で年5,000円、森林環境税1,000円を含む)の住民税もかかります。

数値例で税額を計算してみる

具体的な数字で追ってみます。売上800万円・経費200万円・青色申告特別控除65万円、社会保険料などその他の所得控除が60万円の個人事業主を考えます。

  1. 事業所得 = 800万 − 200万 − 65万 = 535万円
  2. 課税所得 = 535万 − 基礎控除63万 − その他控除60万 = 412万円
  3. 所得税 = 412万 × 20% − 42万7,500円 = 39万6,500円
  4. 復興特別所得税 = 39万6,500円 × 2.1% = 約8,300円
  5. 住民税 = (535万 − 43万 − 60万)× 10% + 均等割5,000円 = 43万7,000円

合計すると所得税・復興税・住民税でおよそ84万円が目安です。ここから、社会保険料控除やふるさと納税などの控除を積み増せば、この金額はさらに下がっていきます。控除を1つ入れ忘れるだけで数万円単位で税額が変わることが、この試算からも分かります。

確定申告が必要な人とありがちな失敗

次のような人は、自分で確定申告が必要になります。

  • 個人事業主・フリーランスで事業所得がある人
  • 給与以外の副業所得が年20万円を超える会社員
  • 医療費控除・寄附金控除・住宅ローン控除の初年度などを受けたい人
  • 2か所以上から給与を受けている人 など

いちばん多い失敗が控除の入れ忘れです。国民年金・国民健康保険は支払った全額が社会保険料控除の対象なのに未記入だったり、医療費控除やふるさと納税を申告し忘れたりすると、払わなくてよい税金まで払うことになります。逆に申告そのものを忘れると、無申告加算税や延滞税が上乗せされます。どちらも「知っていれば防げた」失敗です。

このツールでの試算方法と注意

年間の売上・経費、青色申告特別控除、社会保険料などの「その他の所得控除」を入れるだけで、事業所得・課税所得・所得税・復興特別所得税・住民税とその合計が自動計算されます。基礎控除は自動で計上されるので、その他の所得控除に含めないよう注意してください。売上や控除を変えれば、税額がどう動くかもその場で比べられます。

表示される金額は令和7年分の基礎控除・税率にもとづく概算の目安で、国民健康保険料・国民年金保険料・個人事業税・消費税や各種税額控除、専従者給与、赤字の繰越は含みません。これらは所得税・住民税とは別に負担が生じます。正確な税額や個別の判断は、確定申告書の作成や税理士・税務署への相談で確認してください。最新の制度は国税庁の公式情報が優先で、本記事・ツールは税務上の助言ではありません。

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