緯度経度 度分秒⇔十進の変換|計算式・符号・精度とGoogleマップ活用
公開日:2026年10月17日 更新日:2026年9月15日 運営:シルギア(アナライズギア株式会社) 対象ツール:緯度経度 度分秒⇔十進 変換
地図アプリやGPS、登記簿、測量図などで見かける緯度・経度には、大きく分けて2種類の書き方があります。度分秒(DMS)の 35°40′12″N と、十進(度)の 35.67 です。どちらも同じ一点を指していますが、見た目がまるで違うため「同じ場所なのか自信が持てない」ことがよくあります。このツールは緯度・経度をまとめて相互に変換し、Googleマップへ貼り付けられる文字列まで作ります。ここでは、その裏側にある考え方を検算つきで整理します。
度分秒(DMS)と十進(度)の違い
度分秒は、1度を60分に、1分をさらに60秒に分けて表す昔ながらの書き方です。時計の「時・分・秒」と同じ60進法で、地図・登記・天文・測量の世界で長く使われてきました。読み方は「35度40分12秒、北緯」です。
一方の十進は、その全体を 35.67 という1つの小数にまとめた書き方です。GPS機器やスマートフォンのアプリ、プログラムでの計算はほとんどが十進を前提にしています。掛け算や引き算がそのまま使えて扱いやすいためです。どちらが正しいということはなく、用途に応じた表記の違いだと考えてください。
変換式:十進=度+分÷60+秒÷3600
度分秒から十進への変換は、分を60で、秒を3600(=60×60)で割って度に足し込むだけです。式にすると次のようになります。
- 十進 = 度 + 分 ÷ 60 + 秒 ÷ 3600
たとえば 35°40′12″ なら、35 + 40÷60 + 12÷3600 = 35 + 0.6667 + 0.0033 = 約35.67 です。経度 139°45′00″ なら、139 + 45÷60 + 0 = 139 + 0.75 = 139.75 になります。
逆に十進から度分秒へ戻すときは、整数部分をそのまま「度」とし、小数部分に60を掛けた整数部を「分」、その残りにもう一度60を掛けた値を「秒」とします。35.67 なら、度=35、0.67×60=40.2 で分=40、残り0.2×60=12 で秒=12、あわせて 35°40′12″ です。往復させると元の値にきちんと戻る点を、ご自分でも一度確かめてみてください。
N/S・E/Wの符号(南緯・西経がマイナス)
もう一つ大切なのが向き(符号)です。緯度は赤道を境に北がN(北緯)、南がS(南緯)。経度はグリニッジの本初子午線を境に東がE(東経)、西がW(西経)です。十進で表すときは、北緯と東経をプラス、南緯と西経をマイナスにします。
たとえば南緯35.67度・西経139.75度は、十進では -35.67, -139.75 と書きます。日本国内はすべて北緯・東経なので基本はプラスのままですが、海外の座標や一部のデータではマイナスが登場します。このツールでは度分秒モードは方位のN/S・E/Wを選ぶだけ、十進モードは頭にマイナスを付けるだけで、この向きを扱えます。符号を取り違えると地球の反対側を指してしまうので、貼り付ける前に一度確認しましょう。
桁数と精度:小数何桁で何メートルか
十進で何桁まで書けば十分かは、必要な精度で決まります。緯度でおおよその目安を挙げると、次のくらいの感覚です。
- 小数第4位(0.0001度):約11メートル。建物1棟くらいの精度。
- 小数第5位(0.00001度):約1.1メートル。玄関先を指せるくらい。
- 小数第6位(0.000001度):約0.11メートル。ほぼピンポイント。
度分秒でいうと、1秒がおよそ31メートル、0.1秒で約3メートルに相当します。日常的に地点を示すだけなら十進の小数第5〜6位、または秒を小数第1〜2位まであれば実用上十分です。このツールは十進を小数第6位、秒を小数第2位まで丸めて表示し、丸めの結果で秒が60になった場合は分へ、分が60になれば度へと自動で繰り上げます。
Googleマップでの使い方
結果欄には「緯度, 経度(十進)」の形の文字列が表示され、ボタンでそのままコピーできます。使い方は次の通りです。
- 入力形式を「十進」か「度分秒」から選び、手元の座標を入力する。
- 表示された「緯度, 経度」をコピーする。
- Googleマップやカーナビの検索窓にそのまま貼り付けて検索する。
ここで必ず守りたいのが順番です。並びは必ず「緯度, 経度」で、経度・緯度の逆順ではありません。逆に入れると別の場所が出てしまいます。度分秒しか分からないときは、度分秒モードで入力して十進に変換してから貼り付けてください。緯度・経度がどちらも入力されていない状態ではコピー用の文字列は作られません。
使いどころと注意点
このツールが役立つのは、登記簿や測量図の度分秒をアプリで開きたいとき、写真のExif(撮影地)の十進を人に伝わる度分秒に直したいとき、海外の座標のマイナス符号に戸惑ったときなどです。入力できる範囲は緯度が -90〜90、経度が -180〜180 で、これを超える値や数値でない入力はエラーとして表示し、結果には反映しません。度分秒モードの分・秒は0以上60未満で入れてください。計算はすべて端末内(ブラウザの中)で完結し、入力した座標はどこにも送信されないため、位置情報を扱う場面でも安心して使えます。まずは東京駅などの分かっている地点で往復変換を試し、表示の感覚をつかんでおくと実務でも迷いません。