FIRE試算の使い方|必要資産と達成までの年数をブラウザで計算する
公開日:2026年8月4日 更新日:2026年9月2日 運営:シルギア(Analyzegear, Inc.) 対象ツール:FIRE試算(必要資産・達成年数)
FIRE(Financial Independence, Retire Early=経済的自立と早期リタイア)とは、資産の運用益で生活費をまかない、働かなくても暮らせる状態を指します。目標にするなら、まず「いくら貯めればよいのか」と「いつ届くのか」を数字で押さえることが出発点です。FIRE試算(必要資産・達成年数)は、年間支出と取り崩し率から必要資産を求め、現在の資産・毎年の積立・想定利回りから達成までの年数を複利で計算するツールです。ブラウザだけで完結し、入力はどこにも送信されません。
必要資産はどう決まるか(4%ルール)
必要資産は『年間支出 ÷ 取り崩し率』で求めます。取り崩し率を4%とすると『年間支出 ÷ 0.04 = 年間支出 × 25』となり、いわゆる4%ルール(=年間支出の25倍)と同じ式になります。
- 年間支出300万円・取り崩し率4% → 300 ÷ 0.04 = 7,500万円(=300万円の25倍)
- 年間支出240万円・取り崩し率4% → 240 × 25 = 6,000万円
4%ルールは、資産を年4%ずつ取り崩しても長期的には枯渇しにくいとされる目安で、米国のトリニティスタディなどの研究に基づく考え方です。取り崩し率を下げるほど必要資産(倍率)は増え、上げるほど減ります。実際に計算すると、3.0%なら約33.3倍、3.5%なら約28.6倍、5.0%なら20倍です。同じ年間支出300万円でも、3%なら必要資産は1億円、5%なら6,000万円と大きく変わります。
達成年数はどう決まるか(複利計算)
達成年数は、現在の資産と毎年の積立を想定利回りで複利運用したと仮定し、必要資産に届く最小の年数を求めます。使う式は次のとおりです(積立は毎年末に行う前提)。
- 利回りr>0:将来資産=現在資産×(1+r)ⁿ + 年間積立×((1+r)ⁿ−1)÷r
- 利回りr=0:(必要資産 − 現在資産) ÷ 年間積立
数値例で確かめます。必要資産7,500万円・現在の資産1,000万円・年間積立120万円・利回り5%の場合、21年目は約7,073万円で届かず、22年目に約7,547万円となって必要資産に到達します。つまり達成年数は約22年です。もし利回りを0%とすると『(7,500−1,000)÷120=54.2』の切り上げで55年かかり、複利の効き方の大きさがわかります。現在の資産がすでに必要資産以上なら0年(達成済み)と表示されます。
使い方の手順
- 「年間」か「月間」を選び、生活費(支出)を万円で入力します。月間で入れると自動で12倍して年額に換算します。
- 「取り崩し率」を入力します。一般的なFIREの目安は4%(=年間支出の25倍が必要資産)です。
- 「現在の資産」を万円で入力します。すでに保有している貯蓄・投資額の合計です。
- 「毎年の積立額」(年額または月額)と「想定運用利回り」を入力します。積立は毎年末に行う前提で複利計算されます。
- 必要資産・月あたり支出・必要倍率・達成年数(年齢を入れると達成時年齢)が自動表示されます。「結果をコピー」で控えられます。
前提を変えて比べる
資産形成の計画では、前提をいくつか入れ替えて効き方を比べると判断しやすくなります。利回りを1ポイント上げる、毎年の積立を増やす、支出を見直して必要資産そのものを下げる——こうした選択が達成年数をどれだけ縮めるかを、その場で確かめられます。
取り崩し率は安全度の調整弁でもあります。3%に下げると必要資産は約33倍に増える代わりに、相場下落があっても余裕のある計画になります。逆に5%なら20倍で済みますが、下落局面に弱くなります。自分の許容度に合う水準を探る土台として使ってください。
現在の年齢を入れると達成時の年齢も表示されます。たとえば30歳で先ほどの22年なら52歳、積立を月10万円から月15万円に増やせば到達年齢は数年早まります。目標を「何歳でFIRE」という形にすると、毎月の積立や支出の見直しがどれだけ効くかを実感しやすくなります。
注意点とよくあるつまずき
このツールは税金・インフレ・為替を考慮しない目安計算です。実際には運用益への課税(約20%)や物価上昇で、必要資産も達成年数も変わります。厳しめに見たいときは、利回りを税引き後の数値で入力する、取り崩し率を3〜3.5%と低めにするなどで調整してください。
「到達しません」と表示されるのは、現在の資産・積立・利回りでは必要資産に現実的な年数(200年以内)で届かないときです。積立を増やす、支出を見直して必要資産を下げる、利回りの前提を見直すなどで再計算してください。
なお4%ルールや上記の各式は過去データに基づく一般的な目安であり、将来の運用成果を保証するものではありません(お金に関わる内容のため、慎重にご判断ください)。結果はあくまでたたき台とし、最新の公的情報や市場環境、必要に応じて専門家の助言も踏まえて判断してください。投資は自己責任です。