📈 損益分岐点の計算

固定費と変動費率から、損益分岐点売上高(赤字と黒字の境目)を計算します。

入力

円

% (売上に対する変動費の割合。例: 60)

円(この利益を出すのに必要な売上高も計算します。0なら損益分岐点のみ)

損益分岐点売上高

—

※ 「損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ 限界利益率」による概算です。費用を固定費と変動費にきれいに分けられる前提で、実務では費用の分類方法や半固定費の扱いによって結果が変わります。

早見表:限界利益率と損益分岐点売上高

損益分岐点売上高は「固定費 ÷ 限界利益率」なので、固定費の何倍になるかは限界利益率だけで決まります(金額に関係なく共通)。例: 限界利益率40%なら固定費の2.5倍が損益分岐点です。

限界利益率 変動費率 損益分岐点=固定費の…
10%90%10.0倍
20%80%5.0倍
25%75%4.0倍
30%70%約3.33倍
40%60%2.5倍
50%50%2.0倍
60%40%約1.67倍
70%30%約1.43倍
80%20%1.25倍
90%10%約1.11倍

※ 目安の早見表です。限界利益率が低い(変動費率が高い)ほど損益分岐点は急激に高くなります。実際の金額は上の計算結果をご確認ください。

解説

損益分岐点(売上高)とは、売上と費用がちょうど等しくなり、利益も損失も出ない「赤字と黒字の境目」の売上高のことです。売上がこの金額を上回れば黒字、下回れば赤字になります。費用を「売上に関係なくかかる固定費」と「売上に比例してかかる変動費」に分けて考えるのがポイントで、本ツールはこの考え方に沿って入力と同時に計算します。

計算の鍵になるのが「限界利益率」です。売上から変動費を引いたものを限界利益といい、売上に占めるその割合が限界利益率です。式で書くと「限界利益率 = 1 − 変動費率」。例えば売上に対する変動費の割合(変動費率)が60%なら、限界利益率は 1 − 0.6 = 0.4、つまり40%です。売上が1円増えるごとに、変動費を除いた40銭が固定費の回収や利益に回る、というイメージです。

損益分岐点売上高は「固定費 ÷ 限界利益率」で求めます。具体例として、固定費が月300万円、変動費率が60%(限界利益率40%)のお店なら、300万 ÷ 0.4 = 750万円が損益分岐点売上高です。つまり月の売上が750万円を超えれば黒字、下回れば赤字ということになります。固定費が大きいほど、また限界利益率が低い(変動費率が高い)ほど、損益分岐点売上高は高くなります。

変動費率が手元の数字から分からない場合は、実績の「売上高」と「変動費(仕入や材料費など)」の金額から逆算できます。例えば売上高1,000万円・変動費600万円なら、変動費率は 600万 ÷ 1,000万 = 60% と求まり、上の例と同じく損益分岐点は750万円になります。本ツールの「売上高と変動費の金額から率を計算」モードは、この逆算を自動で行います。

目標とする利益がある場合は、それを達成するのに必要な売上高も計算できます。式は「(固定費 + 目標利益) ÷ 限界利益率」です。先ほどの固定費300万円・限界利益率40%の例で、月100万円の利益を出したいなら、(300万 + 100万) ÷ 0.4 = 1,000万円の売上が必要、と分かります。固定費を回収する損益分岐点(750万円)に、目標利益分の売上(250万円)を上乗せした形です。

損益分岐点分析は、価格設定・コスト削減・出店判断などの「いくら売れば採算が取れるか」を素早く把握するのに役立ちます。一方で、費用を固定費と変動費にきれいに二分できる前提に立っているため、売上が一定段階を超えると増える半固定費(人員追加など)や、複数商品で限界利益率が異なる場合は、この単純な式と実態がずれることがあります。あくまで経営判断の目安としてご利用ください。本ツールは一般的な計算式に基づく概算です。

よくある質問

損益分岐点売上高の計算式は?

「損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ 限界利益率」です。限界利益率は「1 − 変動費率」で求めます。固定費300万円・変動費率60%(限界利益率40%)なら、300万÷0.4=750万円が損益分岐点です。

限界利益率とは何ですか?

売上から変動費を引いた「限界利益」が売上に占める割合です。「限界利益率=1−変動費率」で、変動費率が60%なら限界利益率は40%。売上1円あたり、固定費の回収や利益に回せる割合を表します。

変動費率が分からないときはどうすればいいですか?

実績の売上高と変動費(仕入・材料費など)の金額から逆算できます。「変動費率=変動費÷売上高」です。本ツールの「売上高と変動費の金額から率を計算」モードを使えば自動で求められます。

目標の利益を出すには売上がいくら必要ですか?

「(固定費+目標利益)÷限界利益率」で計算します。固定費300万円・限界利益率40%で利益100万円を狙うなら、(300万+100万)÷0.4=1,000万円の売上が必要です。

固定費と変動費はどう分けますか?

売上が増減しても変わらない費用(家賃・正社員の人件費・リース料など)が固定費、売上に比例して増減する費用(仕入・材料費・販売手数料など)が変動費です。分け方で結果が変わるため、自社に合った区分で入力してください。

変動費率が100%以上だと計算できないのはなぜですか?

変動費率が100%以上だと限界利益率が0以下になり、売上を増やしても固定費を回収できないためです。この場合、価格や原価の見直しが必要で、損益分岐点は存在しません。