📊 減価償却の計算
取得価額と耐用年数から、定額法・定率法(200%定率法)で各年の減価償却費と期末の帳簿価額を計算します。
入力
初年度の減価償却費
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※ 国税庁公表の償却率(2012年4月1日以後取得の200%定率法)に基づく概算です。事業年度が1年未満の場合の月割り、資本的支出、少額資産・一括償却資産の特例、償却方法の届出などは考慮していません。最終年は残存簿価1円(備忘価額)を残します。正確な処理は税理士や国税庁の資料でご確認ください。
解説
減価償却とは、建物・車両・機械・パソコンなど長く使う資産の取得価額を、購入した年に全額費用にするのではなく、使用できる期間(法定耐用年数)にわたって少しずつ費用として配分する会計・税務の手続きです。本ツールは、取得価額と耐用年数を入力するだけで、代表的な2つの方法(定額法・定率法)による各年の減価償却費と、その年の終わりの帳簿価額(未償却残高)を一覧で計算します。
定額法は、毎年同じ額を償却する方法です。償却額は「取得価額 × 定額法の償却率」で、償却率はおおむね1÷耐用年数です。例えば取得価額100万円・耐用年数5年なら、償却率0.200なので毎年 100万円×0.200=20万円ずつ償却し、5年目に残存簿価1円(備忘価額)を残して終わります。計算が分かりやすく、費用が毎年一定になるのが特徴です。建物や2016年4月以降取得の建物附属設備・構築物は、定額法しか使えません。
定率法は、初めの年ほど多く償却する方法で、期首の帳簿価額(未償却残高)に一定の償却率を掛けて求めます。2012年(平成24年)4月1日以後に取得した資産では、定額法償却率の2倍を使う「200%定率法」が適用されます。耐用年数5年なら定率法償却率は0.400で、取得価額100万円の初年度は100万円×0.400=40万円と、定額法の20万円より大きくなります。早く費用計上できるため、節税や資金繰りの観点で選ばれることがあります。
定率法には「償却保証額」という下限の仕組みがあります。毎年の償却額が「取得価額 × 保証率」を下回る年からは、その年の期首帳簿価額を『改定取得価額』として固定し、以後は『改定取得価額 × 改定償却率』で毎年一定額を償却します。これにより、耐用年数の終わりまでにきちんと償却が終わります。取得価額100万円・耐用年数5年の例では、4年目に通常の償却額(8万6,400円)が償却保証額(10万8,000円)を下回るため切替が起き、4年目・5年目で残りを償却して残存簿価1円になります。
本ツールが用いる償却率・改定償却率・保証率は、国税庁が公表している「減価償却資産の償却率等表」の平成24年4月1日以後取得分(200%定率法)に基づいています。耐用年数は2年から50年まで対応しています。主な例として、普通自動車は4年、軽自動車は4年、金属製の事務机やロッカーは15年、木造の住宅は22年、鉄筋コンクリート造の住宅は47年などが法定耐用年数として定められています。
計算にあたっての注意点があります。第一に、期の途中で取得した資産は、実際にはその年だけ月割りで償却しますが、本ツールは1年分(年間)で計算します。第二に、取得価額10万円未満の少額資産や、10万円以上20万円未満の一括償却資産、中小企業の30万円未満の特例(少額減価償却資産)など、別の扱いができる制度は反映していません。第三に、償却方法は資産の種類や届出によって定められており、自由に選べるとは限りません。
そのため本ツールは、減価償却のおおよその金額感をつかんだり、定額法と定率法を比べたりする用途に向いた概算ツールです。実際の申告・記帳では、月割り計算や資本的支出、除却・売却時の処理など細かいルールがあります。正確な処理については、国税庁の資料を確認するか、税理士にご相談ください。
よくある質問
定額法と定率法はどちらが得ですか?
総額(取得価額から1円を引いた額)はどちらも同じですが、定率法は初めの年ほど償却額が大きくなります。早く費用にして税負担を前倒ししたいなら定率法、費用を毎年一定にしたいなら定額法が向きます。ただし資産の種類によって使える方法が決まっている点に注意してください。
200%定率法とは何ですか?
定額法の償却率を2倍した率を使う定率法で、2012年(平成24年)4月1日以後に取得した資産に適用されます。それ以前は2.5倍の250%定率法でした。本ツールは200%定率法の償却率で計算します。
残存簿価が1円になるのはなぜですか?
現在の制度では、耐用年数の終わりまでに帳簿価額を1円(備忘価額)まで償却します。この1円は資産を持っている間は帳簿に残し、売却・除却したときに落とします。かつてあった「残存価額10%」の考え方は廃止されています。
耐用年数はどう決まりますか?
資産の種類・構造・用途ごとに『減価償却資産の耐用年数等に関する省令』で法定耐用年数が定められています。例えば普通自動車4年、金属製事務机15年、木造住宅22年、鉄筋コンクリート住宅47年などです。正確な区分は国税庁の耐用年数表で確認してください。
償却保証額・改定償却率とは?
定率法で毎年の償却額が『取得価額×保証率(償却保証額)』を下回った年から、期首簿価を改定取得価額として固定し、『改定取得価額×改定償却率』で毎年一定額を償却する仕組みです。これで耐用年数の終わりまでに償却が完了します。
10万円未満の資産も対象ですか?
取得価額10万円未満のものは、原則として使ったときに全額を費用にできる(少額の減価償却資産)ため、減価償却しないことが一般的です。また一括償却資産(10万円以上20万円未満を3年で均等償却)や中小企業の30万円未満の特例など別ルールもあります。本ツールはこれらを反映しません。
年の途中で買った場合は?
実際には取得した月から決算月までの月数で按分(月割り)して初年度の償却額を計算しますが、本ツールは1年分で計算する簡易版です。月割りが必要な場合は結果を月数で調整してください。