🪜 階段の寸法計算(蹴上げ・踏面・段数)
階高(下の床から上の床までの高さ)と希望の蹴上げ・踏面を入れると、段数・実際の蹴上げ・必要な奥行き(水平の長さ)・角度を計算します。建築基準法施行令の基準との照合と、上りやすさの目安も表示します。屋外のステップやDIYの踏み台にも。
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段数と1段の寸法
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※ 前提:段数=蹴上げの数で、全段を同じ高さに割り付けます。踏面の数は「段数−1」(最後の1段は上の床に上がるため)。水平方向の長さは「踏面×踏面の数」で、段鼻の出(蹴込み)・壁や手すりの厚み・上り口と降り口の余裕は含みません。
基準との照合(目安)
※ 建築基準法施行令 第23〜25条の数値と機械的に照らした目安です。回り階段の踏面の測り方、手すりがある場合の幅の算定、告示による別の構造方法、自治体の条例など細則は省略しています。法令への適合の最終判断は建築士・自治体(建築確認の窓口)にご確認ください。庭や外構の踏み段、置き型の踏み台など、建築物の階段に当たらないものは法令の対象外のこともあり、その場合も安全の目安としてお使いください。
階段の側面図
横から見た形です。縦横の比率は実寸どおり(同じ縮尺)で描いています。
段数を変えたときの比較
段数を1段増やすと蹴上げは低く(緩やかに)なり、そのぶん奥行きが長くなります。「選ぶ」で段数を固定できます。
| 段数 | 蹴上げ | 奥行き | 角度 | 2R+T | 基準 | 操作 |
|---|
建築基準法施行令 第23条の数値(早見)
| 階段の種別 | 幅 | 蹴上げ | 踏面 |
|---|---|---|---|
| 住宅の階段(共同住宅の共用階段を除く)※ただし書き | 75cm以上※ | 23cm以下 | 15cm以上 |
| (一)小学校(義務教育学校の前期課程を含む)の児童用 | 140cm以上 | 16cm以下 | 26cm以上 |
| (二)中学校・高等学校・中等教育学校(義務教育学校の後期課程を含む)の生徒用、床面積1,500㎡超の物品販売店舗、劇場・映画館・演芸場・観覧場・公会堂・集会場の客用 | 140cm以上 | 18cm以下 | 26cm以上 |
| (三)直上階の居室の床面積の合計が200㎡を超える地上階、または居室の床面積の合計が100㎡を超える地階・地下工作物内のもの | 120cm以上 | 20cm以下 | 24cm以上 |
| (四)(一)〜(三)以外のもの | 75cm以上 | 22cm以下 | 21cm以上 |
※ 住宅の蹴上げ・踏面の緩和はただし書きによるもので、幅は表の区分に従います(多くの住宅は(四)の75cm以上。直上階の居室の床面積が200㎡を超える場合などは(三)の120cm以上)。屋外階段の幅は、避難用の直通階段(施行令第120条・第121条)で90cm以上、その他は60cm以上とすることができます。
※ 踊場:(一)(二)の階段は高さ3mを超えるとき3m以内ごと、その他は高さ4mを超えるとき4m以内ごとに設け、直階段の踊場の踏幅は1.2m以上(第24条)。手すり:階段には手すりを設け、高さ1m以下の部分には適用されません(第25条)。回り階段の踏面は狭い方の端から30cmの位置で測ります(第23条第2項)。
解説
階段の寸法は、主に「蹴上げ(けあげ)」と「踏面(ふみづら)」で決まります。蹴上げは1段ごとの高さ、踏面は足を載せる面の奥行き(段鼻から次の段鼻までの水平距離)です。このツールは、上る高さの合計である階高と、希望の蹴上げ・踏面を入れると、段数・実際の蹴上げ・必要な奥行き・角度をまとめて計算します。住宅の階段の検討のほか、勝手口や玄関前の屋外ステップ、DIYの踏み台づくりの寸法決めにも使えます。
計算の前提は次のとおりです。段数は蹴上げの数で、全段を同じ高さにそろえるため、実際の蹴上げは「階高÷段数」になります。段数を自動で決める場合は、蹴上げが希望の値以下になる最小の段数(階高÷希望の蹴上げを切り上げた数)を選びます。たとえば階高280cmで希望の蹴上げが20cmなら14段で蹴上げ20cm、21cmにすると280÷21=13.3…を切り上げて14段です。いちばん上の1段は上の床に上がるため、踏面の数は一般に「段数−1」になり、水平方向の長さ(必要な奥行き)は「踏面×(段数−1)」です。上の例で踏面22cmなら22×13=286cmになります。踏み台のように最上段にも段板を付ける場合は、踏面の数を段数と同じにして計算できます。
角度は1段ごとの蹴上げと踏面の比から「atan(蹴上げ÷踏面)」で求めます。蹴上げ20cm・踏面22cmなら約42.3度です。上りやすさの目安としてよく使われるのが、蹴上げR・踏面Tで表す「2R+T」で、ブロンデルの式とも呼ばれます。人の歩幅に合わせた考え方で、一般に60〜65cm程度に収まると上り下りしやすいとされます。高齢者等への配慮を評価する住宅性能表示制度の基準でも、55cm≦T+2R≦65cmといった条件が使われています。角度は30〜35度程度が上りやすいとされ、住宅の階段はそれより急な40度前後になることもよくあります。
建築基準法施行令第23条は、階段の種別ごとに幅・蹴上げ・踏面の寸法を定めています。住宅の階段(共同住宅の共用階段を除く)は、ただし書きにより蹴上げ23cm以下・踏面15cm以上とすることができ、幅は多くの場合75cm以上です。小学校の児童用は幅140cm以上・蹴上げ16cm以下・踏面26cm以上、中学校・高等学校の生徒用や大規模な物品販売店舗、劇場・集会場などの客用は幅140cm以上・蹴上げ18cm以下・踏面26cm以上、直上階の居室の床面積の合計が200㎡を超える地上階などは幅120cm以上・蹴上げ20cm以下・踏面24cm以上、それ以外は幅75cm以上・蹴上げ22cm以下・踏面21cm以上です。住宅の23cm・15cmはあくまで最低限の数値で、その寸法ちょうどの階段は角度が約57度とかなり急になります。
このほか、第24条では階段の高さが4m(小学校・中学校や劇場などの階段は3m)を超える場合に、その高さ以内ごとに踊場を設けることを、第25条では階段に手すりを設けること(高さ1m以下の部分を除く)を定めています。また、回り階段の踏面は狭い方の端から30cmの位置で測る、手すりが出ている場合の幅は10cmを限度にないものとして算定する、といった細かな決まりもあります。本ツールはこれらの細則や、国土交通大臣が定めた別の構造方法、自治体の条例などを省略した簡易な照合です。法令への適合の最終判断は、建築士や自治体(建築確認の窓口)にご確認ください。
屋外のステップや踏み台は、建築物の階段に当たらず法令の対象外となることも多いですが、寸法の考え方は同じです。地面からの高さを階高として入れ、蹴上げはなるべく低め(屋外なら15〜18cm程度)、踏面は靴が載る広め(30cm前後)にすると安全です。段数を1段増やすと蹴上げは低くなる一方、奥行きが踏面1枚分長くなるので、「段数を変えたときの比較」で置ける場所の奥行きと見比べながら決めてください。数値は見やすさのために丸めて表示していますが、判定は丸める前の値で行っています。
よくある質問
段数と踏面の数が違うのはなぜですか?
段数は蹴上げ(段差)の数です。いちばん上の段差を上がると上の床に乗るため、その分の踏面は床そのものになり、階段として作る踏面は「段数−1」枚になるのが一般的です。たとえば14段の階段なら踏面は13枚です。踏み台のように最上段にも段板を付ける場合は、「最上段にも段板(踏面)を付ける」にチェックすると踏面の数が段数と同じになります。
階高はどこからどこまでを測ればいいですか?
下の階の床の仕上げ面から、上の階の床の仕上げ面までの高さです。天井高ではなく、上の階の床の厚みも含みます。屋外ステップなら地面(または下の土間)の上面から、上がりたい玄関ポーチやデッキの上面までを測ります。床材を張る予定がある場合は、仕上げ後の高さで計算してください。
住宅の階段の建築基準法の基準は?
建築基準法施行令第23条のただし書きで、住宅の階段(共同住宅の共用階段を除く)は蹴上げ23cm以下・踏面15cm以上とすることができます。幅は表の区分に従い、多くの住宅では75cm以上です(直上階の居室の床面積の合計が200㎡を超える場合などは120cm以上)。これらは最低限の数値で、ちょうどの寸法では約57度の急な階段になります。最終的な適合は建築士・自治体にご確認ください。
上りやすい階段の寸法の目安は?
よく使われる目安が、蹴上げR・踏面Tで表す「2R+T(ブロンデルの式)」で、一般に60〜65cm程度に収まると上り下りしやすいとされます。たとえば蹴上げ18cm・踏面25cmなら61cm、蹴上げ20cm・踏面22cmなら62cmです。角度では30〜35度程度が上りやすいとされます。本ツールは2R+Tと角度を自動で表示します。
蹴上げを低くすると何が変わりますか?
同じ階高なら、蹴上げを低くすると段数が増え、踏面の数も増えるので、必要な奥行き(水平の長さ)が長くなります。踏面が同じなら角度は緩やかになります。「段数を変えたときの比較」で、段数ごとの蹴上げ・奥行き・角度を見比べられます。置ける奥行きに限りがある場合は、踏面を少し狭くするか、踊場で折り返す形も検討します。
必要な奥行き(水平方向の長さ)には何が含まれますか?
「踏面×踏面の数」で、最下段の蹴上げの位置から、上の床の端(最上段の段鼻)までの水平距離です。段鼻を前に出す「蹴込み」、壁や手すりの厚み、上り口・降り口で人が立つスペース、踊場は含みません。実際に必要な場所は、これに余裕を見て確保してください。
踊場や手すりも必要ですか?
施行令第24条では、階段の高さが4m(小学校・中学校や劇場などの階段は3m)を超える場合、その高さ以内ごとに踊場を設け、直階段の踊場の踏幅は1.2m以上とします。第25条では階段に手すりを設けることとされ、高さ1m以下の部分には適用されません。本ツールは高さに応じてこれらの注意を表示しますが、計算そのものは踊場のない一直線の階段として行っています。
屋外ステップやDIYの踏み台にも使えますか?
使えます。地面から上がりたい面までの高さを階高として入れてください。屋外ステップは建築基準法の階段に当たらないことも多いですが、蹴上げを15〜18cm程度と低めに、踏面を30cm前後と広めにすると、靴でも上りやすく安全です。上に床がない置き型の踏み台は「最上段にも段板(踏面)を付ける」にチェックすると、最上段の段板も含めた奥行きになります。