失業給付(雇用保険)の目安|基本手当日額と受給日数をざっくり試算する
公開日:2026年7月31日 更新日:2026年9月2日 運営:シルギア(Analyzegear, Inc.) 対象ツール:失業給付(基本手当)の目安
会社を辞めて次の仕事を探すあいだ、雇用保険からは失業給付(正式には求職者給付の「基本手当」)が支給されます。気になるのは「1日いくら」「何日ぶん」もらえるかですが、これは離職前の給与・年齢・雇用保険に入っていた期間・辞めた理由の組み合わせで決まり、仕組みが少し複雑です。このツールは、その4項目を選ぶだけで受給額と日数のおおよその目安を試算します。あくまで概算の目安であり、正確な額はハローワークなど公的な窓口で確認するものだという前提でご利用ください。
このツールでできること
入力は「離職前6か月の月給」「年齢区分」「被保険者期間」「離職理由」の4つだけです。この4項目から、次の値を同時に算出します。
- 賃金日額:離職前6か月の月給(賞与を除く額面平均)から求める1日あたりの賃金。本ツールでは「月給 × 6 ÷ 180」=実質「月給 ÷ 30」で計算します。月給30万円なら賃金日額は1万円です。
- 給付率:賃金が低い人ほど高く、おおむね50〜80%です。本ツールでは賃金日額が約5,000円以下で80%、5,000〜12,000円は80%から50%へ直線的に逓減、12,000円以上で50%という簡易な近似を使います。
- 基本手当日額:賃金日額に給付率を掛けた額。ただし年齢区分ごとの上限額(30歳未満7,000円、30〜44歳7,800円、45〜59歳8,500円、60〜64歳7,300円)を超える場合は上限でキャップします。
- 所定給付日数と給付総額:離職理由・年齢・被保険者期間から受給日数を割り出し、「基本手当日額 × 日数」で総額の目安も示します。
使い方
- 離職前6か月の月給(賞与を除いた額面の平均)を円で入力します。
- 離職時の年齢区分を「30歳未満/30〜44歳/45〜59歳/60〜64歳」から選びます。
- 雇用保険の被保険者期間を「1年未満/1年以上5年未満/5年以上10年未満/10年以上20年未満/20年以上」から選びます。
- 離職理由を「自己都合」または「会社都合など(特定受給資格者)」から選びます。
- 入力と同時に、基本手当日額・賃金日額・給付率・所定給付日数・給付総額の目安が自動計算されます。「結果をコピー」で控えられます。
数値例で確かめる
実際に本ツールの計算式をたどると、次のようになります。
- 月給30万円・30〜44歳・会社都合・被保険者20年以上:賃金日額は300,000÷30=10,000円。給付率は5,000〜12,000円の帯なので、0.8−0.3×(10,000−5,000)÷7,000=約58.6%。基本手当日額は10,000×0.586≒5,857円(上限7,800円未満なのでキャップなし)。所定給付日数は270日で、給付総額は約158万円です。
- 月給18万円・30歳未満・自己都合・被保険者5年以上10年未満:賃金日額6,000円、給付率は約75.7%、基本手当日額は約4,543円。自己都合で被保険者10年未満なので日数は90日、総額は約41万円です。
- 月給60万円・45〜59歳・会社都合・被保険者20年以上:賃金日額20,000円、給付率50%で素の額は10,000円ですが、45〜59歳の上限8,500円を超えるため8,500円でキャップ。日数は最長の330日、総額は約280万円です。
自己都合と会社都合で受給日数はどう違う
受給できる日数(所定給付日数)は離職理由で大きく変わります。自己都合退職は被保険者期間だけで決まり、10年未満なら90日、10年以上20年未満なら120日、20年以上でも150日です。一方、倒産・解雇などの会社都合(特定受給資格者)は年齢と被保険者期間の組み合わせで決まり、最短90日から最長330日と手厚くなります。たとえば同じ被保険者20年以上でも、自己都合なら150日、45〜59歳の会社都合なら330日と2倍以上の差が出ます。ツール上で離職理由を切り替えると、この差がはっきり見えます。転職や家計の見通しを立てる際の下敷きにしてください。
よくある失敗・注意点
- 賞与を月給に含めてしまう:賃金日額のもとは離職前6か月に毎月支払われた賃金です。賞与(ボーナス)は含めず、残業代や通勤手当など毎月支払われる手当は含めた平均月給を入力します。
- 総額をそのまま受取額だと思う:本ツールの給付総額は「基本手当日額 × 所定給付日数」の理論値です。自己都合退職では待期期間の後に一定期間(近年は原則2か月など)の給付制限があり、その間は支給されません。この支給開始の遅れは総額に反映していません。
- 上限額の存在を忘れる:高めの給与でも基本手当日額には年齢別の上限があり、それ以上は増えません。月給が高いほど給付率が下がり、さらに上限でキャップされる点に注意してください。
正確さと最新情報について
ここで示される数値はすべておおよその目安です。給付率・年齢別の上限額・所定給付日数は年度ごとに改定され、賃金日額の細かな区分や年齢の細区分、給付制限の有無など個別事情でも変わります。本ツールの給付率カーブや上限額は代表的な値に基づく簡易な近似で、実際の細かな区分とは一致しません。実際の受給資格や金額は、離職票を持ってハローワークの窓口や厚生労働省など公的機関の最新情報を必ず優先してください。お金や公的制度に関わる判断は、このツールで大まかな見当をつけたうえで、正式な数字を公式窓口で確認するのが確実です。