減価償却費の計算方法。定額法・定率法をやさしく解説
公開日:2026年7月10日 対象ツール:減価償却の計算
パソコンや車、機械などの高額な資産は、買った年に全額を経費にできず、決められた年数にわたって少しずつ費用にしていきます。これが「減価償却」です。とはいえ、償却率や帳簿価額の計算は手間がかかり、経理初心者の方にはとっつきにくいところだと思います。
このツールでは、取得価額と耐用年数を入力するだけで、定額法・定率法それぞれの各年の減価償却費と期末の帳簿価額を一覧で確認できます。まずは金額の感覚をつかむのにお使いください。
このツールでできること
- 取得価額と耐用年数から、定額法と定率法(2012年4月以降の200%定率法)の減価償却費を計算します。
- 初年度の償却費だけでなく、耐用年数の終わりまで各年の償却費と期末の帳簿価額を表で表示します。
- 定額法・定率法を並べて表示できるので、両者の違いを見比べられます。
- 国税庁の「償却率等表」に基づいた償却率・改定償却率・保証率を使い、最終年は残存簿価1円(備忘価額)を残します。
使い方
- 取得価額に、資産の購入価格(付随費用を含む)を円単位で入力します。
- 耐用年数を入力します。分からないときは「耐用年数の例から選ぶ」で近い区分を選ぶと自動で入ります。
- 償却方法で、定額法・定率法の両方を並べるか、どちらか一方だけを表示するかを選びます。
- 入力と同時に、初年度の償却費と各年の一覧表が自動計算されます。「結果をコピー」でメモや資料に貼り付けられます。
こんなときに便利
たとえば、取得価額100万円・耐用年数5年の資産を例に計算してみます。
定額法では、償却率が0.2なので「100万円 × 0.2 = 年20万円」を毎年一定で償却し、5年目に残存簿価1円を残して終わります。
一方、定率法(200%)では償却率が0.4なので、初年度は「100万円 × 0.4 = 40万円」と、定額法の倍の金額を償却できます。翌年以降は期末の帳簿価額に0.4を掛けていくため、2年目は24万円、3年目は14万4千円…と、初めの年ほど大きく費用に計上されるのが特徴です。同じ資産でも、早く費用にしたいのか、毎年一定にしたいのかで選び方が変わることが数字で分かります。
よくある質問
定額法と定率法は何が違うのですか?
定額法は毎年同じ額を償却する方法で、費用が一定になり分かりやすいのが利点です。定率法は期末の帳簿価額に一定率を掛けるため、初めの年ほど償却額が大きくなります。耐用年数の終わりまでに償却し終わる総額はどちらも同じ(取得価額から1円を引いた額)ですが、費用を計上するタイミングが異なります。
どちらを使えばよいのですか?
早く費用にして税負担を前倒ししたいなら定率法、毎年の費用を平らにしたいなら定額法が向きます。ただし資産の種類によって使える方法が決まっており、建物や2016年4月以降取得の建物附属設備・構築物は定額法のみです。自由に選べるとは限らない点にご注意ください。
10万円未満の資産も減価償却が必要ですか?
取得価額10万円未満のものは、原則としてその年に全額を経費にできるため、減価償却しないのが一般的です。このツールは一括償却資産や中小企業の少額特例などは反映していません。
なお、この計算はあくまで概算です。期の途中で取得した資産の月割りや、資本的支出、除却・売却時の処理などは反映していません。正確な申告や記帳については、国税庁の資料をご確認いただくか、税理士にご相談ください。まずは金額の目安を知る手がかりとしてご活用ください。